1.新潟とサッカー

 まず、簡潔に新潟におけるサッカーの歴史と現状について、整理しておく。

 新潟では、気候の問題もあり、室内スポーツであるバスケットボールとバドミントンが 永らく盛んであった。あるいは、地域や職域を基盤とした「早起き野球」が活発で、新潟 市では参加チーム数全国一を数える大会が開催されたこともあった。結局、サッカーの場 合、シーズンである冬は雪に閉ざされ普及しにくいという事情があった。

 新潟におけるサッカーの本格的な普及は1964年の新潟国体が契機となった。この時、教 員の部の補強選手が今日にいたるまで、指導者として新潟サッカー界の基礎を築いていく。

 以後、全国大会に縁のなかった新潟県のサッカー界が初出場を達成していく。特に最近 では新潟市立小針中学校が92年、94年に全国中学生大会ベスト8、99年にはベスト4を 達成している。そして、94年にクラブチーム「新潟イレブン」を母体としたアルビレック ス(当時は「アルビレオ新潟」)が結成され、99年J2リーグ開設と同時に参加している。

 他方、全県民的なサッカーの普及状況については、指標として1996年の「社会生活基本 調査報告」(総務庁統計局)による「男女、スポーツの種類別行動者率(10歳以上人口)」 を挙げておく。これによるとサッカーは6.0%で47都道府県中40位であり、新潟県内では 20の調査種目中、陸上競技(8位)よりも下位の10位となっている。

 以上のような状況での、新潟におけるAllianceの活動であるということを強調しておき たい。


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